リーダーシップとは自分から動くこと。今の時代を生きる若い人に重要な考え方

今の時代に必要な「リーダーシップ」とは

指導者としての資質や能力、力量、統率力のことを指し示す言葉『リーダーシップ』。
「私は奥手だから、リーダーシップとは無縁です…。」「チームや組織を引っ張っていく人に必要な能力なのでしょう? 私には必要ありません」そう考える人もいるのではないでしょうか。

ですが、サイエンスシフトでも度々取り上げている、経営学者のP・F・ドラッカー氏は、リーダーシップについてこのように言っています。

「リーダーシップとは、組織の使命を考え抜き、それを目に見える形で明確に確立することである。リーダーとは、目標を定め、優先順位を決め、基準を定め、それを維持する者である」(引用:P・F・ドラッカー/『非営利組織の経営』)

また、こうも言っています。
「リーダーシップは一つの方法論であって、誰にでも習得できるものでなければならないということである。」
つまり、リーダーシップとは一つの考え方であり、方法であり、誰もが身につけることができると言えるのです。

リーダーシップというマインドを持ち、未来を創り出していく力こそ、正解のない時代である今、必要とされています。
組織のリーダー1人がリーダーシップを発揮するのではなく、チームを前に進めるためにメンバー全員がリーダーシップを発揮し、それぞれが自分の強みを活かしたアクションを起こす。それができる人材を企業は求めています。

また、現代の世の中の状況を表す言葉として、「VUCA」という耳慣れない音(ブカ、ブーカ)を聞くこともあります。

これは、Volatility=変動性、Uncertainty=不確実性、Complexity=複雑性、Ambiguity=曖昧性の頭文字を並べたアクロニムです。つまり、今の世の中は「先のことが予測できない」ということです。

言いかえれば、やはり「正解のない時代」ということになりそうです。これまでなら、「上司」や「マネージャー」が正解を知っており、それに従えば良かった。しかし今は、誰もが正解を探すために動かなければならない。そう理解することもできそうです。

そんな世の流れを受けて、ビジネスを研究する人々は、いろいろな「リーダーシップの形」を提唱しています。「1分間リーダーシップ」、「謙虚なリーダーシップ」、「シェアードリーダーシップ」、「サーバントリーダーシップ」……、書店で棚を眺めてみれば、多くのキーワードが目に付きます。それだけ、今の世の中に必要とされている概念だと言えるでしょう。

そこで今回は、過去にリーダーシップを取り上げてきたサイエンスシフトの記事と、皆様に役立つ情報をまとめました。

1. 今の私たちはどう過ごすべきか

学生時代はどう過ごすと良いのか。
社会に出る前に、何をしておくべきか。
社会に出てから後悔しないために、今何をしてどう過ごすべきかを、現在は立教大学経営学部准教授の舘野泰一氏からお話を伺いました。
「大学時代にどのように過ごすことが、社会人生活につながるのか」が見える内容となっています。(2016年12月公開)

職場で自分から動ける人は、大学生活をどのように過ごしているか?

https://scienceshift.jp/blog/active-transition-01/

2.こんな時代だからこそ、すべての人が身につけておくべき「リーダーシップ」

2-1. これからのリーダーシップとは

こちらの記事は、2020年の新型コロナウイルス流行のさなかに舘野泰一氏に取材したものです。
激動の幕開けとなった令和時代を生きる若者たちに、これからのリーダーシップのあり方や、新しいリーダーシップを身につけるために「学生のうちにやっておきたいこと」と「社会人になってからできること」を 伺っています。(2020年8月公開)

チーム全員がリーダーシップを発揮する強さ。 |舘野泰一さんに聞く、これからのリーダーシップ <前編>

https://scienceshift.jp/blog/future-of-leadership-01/

リーダーシップ学習は、若いうちにこそ始めるべき。|舘野泰一さんに聞く、これからのリーダーシップ <後編>

https://scienceshift.jp/blog/future-of-leadership-02/

2-2. チーム全員がリーダーシップを発揮する時代へ

「リーダーはチームに1人、でもリーダーシップを持つ人は多い方が良い。」
チームの全員がリーダーシップを身につけておくことで、格段と仕事がやりやすくなり、高いアウトプットが生まれます。
リーダーシップ開発を行う舘野氏と高橋俊之氏(現・立教大学経営学部客員教授)お二人に取材した際に伺うことができた、リーダーシップを身に付ける理由と、リーダーシップを育てるために必要な経験や考え方についてご紹介しています。(2017年12月公開)

すべての人に「リーダーシップ」が求められる時代。リーダーシップがある人・ない人の差

https://scienceshift.jp/blog/leadership-to-all-of-the-people-01/

3.様々な角度からリーダーシップを考える

3-1. スポーツ心理学に学ぶ、自発的に学び続ける技術

少し異なる視点からリーダーシップを考えてみます。
リーダーシップは、学びの過程によって身についていくものだと考えられます。これは特別なことではありません。自発的に考えて学んでいくことは、コツさえ掴めば誰にもできることです。
そんな自発的に学ぶための技術を、皆さんもよく知る一流スポーツ選手の思考や行動から得ることにしましょう。プロスポーツ選手のカウンセリングを長年行なっているスポーツ心理学者の児玉光雄氏に学び続けることの大切さについて解説していただきました。(2017年6月公開)

新社会人が大切にしたい、自発的に学び続ける技術〜一流スポーツ選手を研究し分かったこと

https://scienceshift.jp/blog/sports-player-psycology/

3-2. ものごとを前に進めるための、プロジェクトマネジメント入門

リーダーシップのスキルとして、自分の力で打開していく=ものごとを前に進める力が必要で、そのためには、「ものごとの進め方」を知るべきであると考えられます。
その時に必要なスキルこそ、プロジェクトマネジメントです。プロジェクトマネジメントとは「やりたいことを上手くいかせるためのノウハウ」なので、様々な場面でこの技術を活かすことができます。大きなプロジェクトだけでなく、仕事や研究、論文、アルバイトなど、日々の私たちの活動に用いることが可能です。
プロジェクトマネジメントの著書を出版されている米澤創一氏の解説でご紹介しています。(2019年8月公開)

人生を楽しむためのプロジェクトマネジメント超入門_第1回

https://scienceshift.jp/blog/project-management-01/

3-3. リーダーシップを発揮するためのアタマの使い方

リーダーシップを発揮するためには、「自分のアタマで考える」ことが必要です。自分のアタマで考えて行動する、そんなアタマの使い方ができているかをチェックしてみましょう。
ビジネスコンサルタントの細谷功氏による解説で、日々自分の頭でしっかりと物事を考えられているか、チェックしてみてはいかがでしょうか。eBook『考えるプロによる、アタマの使い方・いちばんたいせつなトコロ』も合わせて読むのがオススメです。(2018年7月公開)

「質問の仕方」で、自分のアタマで考えているかどうか分かる〜考えるプロによるアタマの使い方・応用編①

https://scienceshift.jp/blog/method-of-thinking-practical-first/

4.リーダーシップ参考資料のご紹介

先人の知恵知るために参考になる資料をいくつかご紹介します。

▼唯一無二の正解がなく、わかりづらい分野であるリーダーシップ。全体像を掴むために、目を通しておくのもオススメです。
『リーダーシップの名著を読む』

▼サイエンスシフトでも度々登場している、人気のドラッカーのリーダーシップ論です。
WEBサイト|ドラッカー研究

▼最新の重要な研究成果をつかむために。
「ハーバード・ビジネス・レビュー リーダーシップ論文ベスト10」

おわりに

リーダーシップは、組織やチームのトップだけが発揮するのではなく、役割や年齢を問わず組織に属している全員が発揮すべきものである、という考えに時代がシフトしてきています。
本記事でご紹介したものが、皆さんの「自分なりのリーダーシップ」を形成していくヒントとなれば幸いです。

シェアする

関連記事

Search