2020/07/30
突然ですが、沈没船ジョークというのをご存知でしょうか?
国民性を分かりやすく表したジョークです。内容はこのようなものです。
アメリカ人に対して・・・「飛び込めばヒーローになれますよ」
イタリア人に対して・・・「海で美女が泳いでいますよ」
イギリス人に対して・・・「紳士はこういう時に海に飛び込むものです」
ドイツ人に対して・・・「規則ですので海に飛び込んでください」
日本人に対して・・・「みなさんはもう飛び込みましたよ」
韓国人に対して・・・「日本人はもう飛び込みましたよ」
それぞれの国民で動機となるものが違うという例えとしてとても興味深いですが、このジョークから2つの示唆が得られます。
1つ目は、人それぞれ動機付けられる「感情メカニズム」が違うということです。価値観やモチベーションパターン、社会での美徳により、何がやる気のスイッチになるかは異なります。これは国民性だけではなく、私たち個々人で違うのです。
2つ目は、感情メカニズムを理解してしまえば、ちょっとしたことで動機付けられるということです。ヒーロー、美女、紳士、みんな、など言葉がけを少し変えるだけでやる気になるように、早起きも運動も片付けもちょっとした工夫が、やる気を左右するのです。
私たちはマインドを変えるとなると、相応の苦労をしなければなりませんが、自分の感情メカニズムに火をつける言葉がけや方法を少し工夫するだけならば、できそうな気がするのではないでしょうか?
自分の乗せ方、感情を盛り上げるスイッチを持つことで、習慣も人生もうまく回り始めます。
早起きも運動も乗せ方はさまざま
たとえば、早起きを例にとりましょう。
一時期流行った、「朝活」で早起きが定着したという人もいますが、全ての人がそれでやる気が上がるわけではありません。
別の人は、有名店のパンを用意すると朝起きるのが楽しみになる人、朝起きる時間を宣言してフェイスブックに毎朝投稿するよう追い込むのが好きな人、ベランダチェアを置いてコーヒーを飲みながら新聞を読むことが楽しみになって早起きできるようになった人もいれば、静かな通勤電車で本を読むことが快感で続くようになった人も、朝のジョギングをして出社することが1日の好循環のセンターピンだということで継続できている人もいます。
運動も、全員がジムでランニングマシーンをすればいいというものではありません。
友人と一緒にウォーキングなら続く人、テニスなら楽しくできる人、私は空手で強くなるための運動ならテンションが上がります。無理せず15分水泳することなら続くという人もいます。
内容ではなく、ウェアを可愛くしたら走りたくなる人(いわゆる形から入る)、仲間と皇居ランをするのが良い人もいれば、フルマラソンを完走するという挑戦目標をつくればやる気が上がる人もいます。なぜか、トライアスロンなら燃える人もいます。要するに、ちょっとした着火の仕方の工夫で、大きくモチベーションは燃え上がるのです。
では、感情を高めるためにどうすればいいのでしょうか?
前回、7つの極意を紹介しましたが、今回は続けるモチベーションスイッチ12を紹介します。
12のスイッチ
私が多くの続く人と続かない人をインタビューして分かったことは、続く人は自分のやる気の上げるコツをよく知っているという、聞いてみれば当たり前の事実でした。
たとえば、英語の勉強をするときに終わったらチョコを食べる人、運動は週3回友達と一緒に走ってやる気を上げている人、ダイエットならば憧れの女優さんの写真を貼ってやる気を上げる人などさまざまです。
やる気のツボは人それぞれ違いますが、自分の続けるチカラを引き出してくれるツボを分かっておく必要があります。
しかし、人それぞれツボが違いますし、また続けたい習慣によっても変わってくるものです。そこで、続ける人がどんなやる気の上げ方をしているのか、12のツボを纏めてみました。
継続スイッチは、大きく2つのジャンルに分けています。やる気は、
・快感(気持ちいい、楽しい、うれしい)をもっと味わいたいとき、
・苦痛(恥をかきたくない、期限が迫っている、苦しい)を避けたいとき、
この2パターンで湧いてきます。
今回は、アメ系スイッチ(快感)、ムチ系スイッチ(強制力)と分けてみました。自分に合うものがないか、チェックしながら読んでみてください。
◆1.アメ系スイッチ(快感)
憧れ、楽しさ、ほめられる、ご褒美といった快感(アメ)で自分を動かしていくスイッチです。
英語の勉強 週に1回大好きな洋画を見る
早起き 出社前に有名ホテルの朝食バイキングを食べる
日記 日記を書き終わったら、ビールを1杯飲む
片づけ 家族に毎日「よくがんばっているね」と言ってもらう
ダイエット 1キロ痩せるごとに周囲に変化を聞く
片づけ アップテンポの曲で気持ちを乗せる
節約 ハナマルシールを1つずつ貼る
運動 かっこいいウェアを買う
英語の勉強 アメリカ大統領の演説を真似する
節約 3年後の憧れのマイホームの写真を貼る
ダイエット 自分がなりたい体型の有名人の写真を貼っておく
日記 5分間瞑想して心を穏やかにしてから書く
片づけ 片づけのためのユニフォームを着て始める
早起き 寝る前に足湯、ストレッチをして眠りに入る
勉強 TVのリモコンを隠す
ダイエット 飲み会は行かない、酒を飲まない
◆2.ムチ系スイッチ(強制力)
締め切り、宣言、約束、罰を避けたいといった危機感(ムチ)で自分を動かしていくスイッチです。
読書 常に10冊の本をストックしておく
英語の勉強 10万円の教材を購入する
マラソン スポーツジムを年間契約する
読書 読書会に入会し、読んだ本の感想を共有する
片づけ 家族と一緒に片づける
運動 友人を巻き込みチームを結成する
日記 ブログを「毎日更新する」と友人に宣言する
早起き 「毎日7時に出社する」と上司・同僚に宣言する
日記 1日サボったら、腕立て伏せを30回する
早起き 7時出社が出来なかった日はトイレ掃除をする
節約 月2万円を節約し、年末ハワイに行く
英語の勉強 1年後、TOEIC800点を取る
読書 月10冊、年間120冊を読破する
英語の勉強 パーソナルレッスンの予定を入れる
運動 駅伝メンバーとして大会に申し込む
節約 財布に2000円しか入れない
以上、続けるためのモチベーション12のコツをご紹介してきました。
是非、あなたの習慣に当てはめて、自分のツボを探ってみてください。
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シリーズ:習慣化コンサルタントに学ぶ、理想の人生の作り方
第1回 なぜ、習慣化が人生に必要か?
第2回 続ける習慣、7つの極意
第3回 自分をうまく乗せる・続けるモチベーション12のスイッチ(本記事)
※本記事の内容は筆者個人の知識と経験に基づくものであり、運営元の意見を代表するものではありません。
